ピッチクロックはなぜ導入?MLBの試合時間と15秒・18秒の仕組み

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出典の確認日

時計が区切るのは、次の球へ移るまでの準備時間です。投手と打者それぞれの締め切りを知ると、投球前にボールやストライクが加わる理由も理解できます。

24分、試合が短くなりました。MLBが公表した2023年の9イニング平均試合時間を、前年と比べた数字です。

ピッチクロックは、投手と打者が次の投球へ進む時間を区切る規則です。仕組みを知ると、カウントダウンのどの瞬間に注目すればよいかが分かります。

時計を入れた理由は次の投球までのテンポ

MLBは、試合のテンポを速めるため、2023年に投球間のタイマーを導入しました。マイナーリーグで複数年にわたり試験した後、メジャーの試合にも採用したものです。

投球間とは、次の球に向けて投手と打者が準備する時間です。球が投げられた後のプレイとは別に、この待ち時間に上限を設けています。

観戦では、球速や打球の速さに加え、次の投球に移る間合いも試合のテンポを作ります。ピッチクロックが直接区切るのは、この間合いです。

試合全体に終了時刻を設定する方式とは違い、投球ごとに締め切りが来ます。投手と打者の双方に、準備を進める条件が置かれています。

投手は15秒か18秒で投球動作を始める

確認日のMLBの説明では、走者なしは15秒、走者ありは18秒です。投手は、タイマーが尽きる前に投球動作を始める必要があります。

ここで見るのは、投手の手から球が離れた瞬間より、投球動作を始めた瞬間です。「制限時間内に球がホームへ届く」という決まりではありません。

導入した2023年は、走者ありの時間が20秒でした。2024年に18秒へ短縮され、走者なしの15秒は続いています。

MLBは、この変更を2023年中に再び延びた試合時間を抑えるためと説明しています。昔の解説にある20秒と現在の18秒は、対象の年を分けると整理できます。

走者の有無と、いつの規則かを次の図で確認できます。

導入時と現在の秒数を分ける

2023年の導入時

走者なし15秒/走者あり20秒

2024年からの説明

走者なし15秒/走者あり18秒。2026年10月26日の用語集で確認

出典: 記事の参考資料(2026年10月26日確認)

打者にも残り8秒という締め切りがある

打者は、残り8秒までに打席に入り、投手へ注意を向けている必要があります。投手だけが急いで準備する規則ではなく、打者にも別の締め切りがあります。

投手が時間を超えた場合は、自動的にボールが1つ加わります。打者の違反では、自動的にストライクが1つ加わります。

そのため、球が投げられていないのに、ボールやストライクの数が変わる場面が生まれます。時計の違反も、次の投球のカウントに直接つながります。

見る順番は、まず残り8秒で打者が準備できているか、次に時間が尽きる前に投手が動き始めるかです。双方の締め切りを並べると、判定の理由を追いやすくなります。

投手と打者の締め切り

打者

残り8秒までに打席へ入り、投手に注意を向ける。違反はストライクが1つ加わる

投手

時間が尽きる前に投球動作を始める。違反はボールが1つ加わる

出典: 記事の参考資料(2026年10月26日確認)

けん制で時計を戻す回数にも枠がある

走者がいるとき、投手がけん制したり投手板を外したりすると時計がリセットされます。ペナルティなしで使える回数は、同じ打席で2回です。

けん制は、塁を離れた走者を狙う送球です。投手板を外す動きと合わせ、投球に向かう状態からいったん離れる行為として数えます。

この枠には、走者が進塁するとリセットされる条件もあります。時計だけを見続けるより、走者の動きと投手が外した回数を一緒に見ると理解が進みます。

3回目のけん制は、アウトを取れなければ走者に1個の進塁が与えられます。時計を何度も戻して準備時間を延ばす行為にも、結果の重みを持たせた設計です。

実際に起きた試合:投球前のストライクで試合終了

2023年2月25日、クールトゥデイ・パークでレッドソックスとブレーブスが対戦しました。MLBの春季試合が、打者の時計違反で終わった実例です。

9回裏二死満塁、フルカウントでブレーブスのカル・コンリーが打席にいました。投手はレッドソックスのロバート・クウィアトコウスキー、捕手はエリ・マレーロです。

球審ジョン・リブカは、コンリーが残り8秒までに打つ準備を整えていないと判定しました。自動ストライクが加わって三振となり、そのまま引き分けで試合が終わります。

コンリーは当初、投手の違反によるボールが宣告されたと思い、一塁へ向かおうとしていました。同じ時計を見ていても、どちらの違反かによって結果が変わる場面でした。

このとき、捕手のマレーロは腕のあたりを調整していました。MLBの説明では、捕手がしゃがんだかどうかとは関係なく、打者は自分で準備する必要があります。

投手が次の球を投げる前でも、打席の結果が決まることがあります。残り8秒で打者が準備できているかを見ると、最後のストライクが加わった理由を追えます。

注意点:歴史の数字と適用する大会を分ける

冒頭の24分は、MLBが公表した9イニングの平均試合時間の前年差です。個々の試合に同じ短縮幅を約束する数字ではありません。

2023年にはほかの規則変更もあり、この年平均の変化すべてを時計だけの効果と切り分けることはできません。ここでは、公表された導入前後の事実として紹介しました。

また、秒数や罰則の説明はMLBを対象にしています。別の大会を見るときは、そこで採用されている規則を確認する必要があります。

特別な事情があれば、審判が追加時間を認める場合もあります。画面の数字に加えて審判の進行を見ると、時計が止まった場面も追えます。

出典

押さえておきたいこと

まず知っておきたいこと
MLBは2023年の9イニングの平均試合時間が、2022年より24分短くなったと公表した。
仕組みを押さえる
試合のテンポを速めるため、MLBは2023年に投球間のタイマーを導入。マイナーで複数年にわたり試験した。

変更履歴

  • :実際の試合の場面と判定を出典付きで追加した。 確認元